迷わす羊

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羊宮妃那が紡ぐ優しさの連鎖「誰かを温かく包み込めるような人でありたい」

https://www.crank-in.net/interview/148614/1

このインタビュー記事を読んで筆者は羊宮妃那を見失ってしまった。

ラジオの発言やネットの情報だけで彼女を完全に解明出来るとは思ってはないが、

今まで知れなかった彼女の新たな一面には驚かされた。

筆者はこれまで羊宮さんを嘘付きであると言う前提で読み解こうとしてきた。

その変遷を記すとこうなる。

 

意図的に嘘を付いて本性と違う自分を装ってファンを騙そうとしている

配信者の前歴がヴェールとなり彼女を嘘付きに見せかけた

彼女自身が自分に嘘を付き、結果他人に嘘を付くことになる

 

ある意味振り出しに戻ったように見える現段階の嘘付きの彼女に関する印象を説明していく。

人から優しい言葉をかけられたり、何かをしてもらったりすると、自分もそうありたいと思えますし、

今度はその優しさをほかの人にも共有したいと思える。

優しさの応報を連鎖させることが彼女が志すものだ。

しかもその渦中に安住するだけでは満足しないのがその志の高さを物語っている。

 

悲しみに打ちひしがれてもなお「優しい人でありたい」と思えたのは、

こんな思いをほかの人にはしてほしくない、苦しい気持ちで毎日を過ごしてほしくないという願いからで。

 

人から理不尽なことをされてしまい、それが当たり前になると、

いつの間にか「自分もされたことがあるから、してもいいよね」と思ってしまうこともあるかもしれない。

負の感情の連鎖に巻き込まれそうになった時は自分が堰き止めて、

改めて自らが優しさの連鎖の起点になりたいというのだ。

以前こはならむの動画番組にゲスト出演した際に、彼女は「理不尽に理不尽で返さない」と発言していた。

その時筆者は心掛けや処世術程度のものと思っていたが、その決意の程はここまで深く真剣なものだったのだ。

 

ただ、ここで筆者は彼女の言葉通りには受け取らないのである。

このインタビュー記事を読んで彼女の生き方に共感する者はいても、

自分も実践出来ると考える者はどれほどいるのだろうか?

何の疑いもなく彼女だから出来ると信じるのがファンであり、

人間として出来るとは思えないから彼女も出来ないと筆者は考える。

他人のネガティブな感情に接した時に生まれる悲しさや怒りはどう処理するのか?

死ぬまでその生き方を全うするならば、それは普通の人間ではなく宗教で語られる聖人である。

 

「こんなにも素敵なキャラクターと歩めている私はなんて幸せなんだろう」と心の底から思うんです。

 

「この子たちを置いて先にはいけない、絶対に生き続けなければ!」という気持ちが、

明日を生きる活力であり、私の表現における原動力になっているのだと感じています。

これも度々インタビューで自身とキャラクターの関係として語られてきた内容である。

前述の高き理想を志向することもキャラクターに自分を預けることも、

共通するのは「自分から離れる」傾向である。

成長する手段としてそうするのか、もしかしたら隠された自己嫌悪なのかは分からない。

どちらにしろ自分を置き去りにした者が他人と関係を構築するのは難しく、羊宮さんが人間関係が苦手であるのも納得もいくのだが

それを裏付ける材料が他に無いのでその結論は保留しておく。

 

羊宮妃那「自分だけで表現するのは不安だけど、キャラクターと一緒なら笑顔になれる」【声優図鑑 by 声優グランプリ

https://seigura.com/senior/101174/

自分一人で表現するのは不安だけど、キャラクターと一緒だと笑顔になれるし、隣にいれば喜怒哀楽を共有できるんですよね。

「自分一人で表現するのは不安」、この言葉の真意が分かってようやく彼女を理解したと言えるはずだ。

素の彼女の心は綺麗で整えられた言葉の装飾で幾重にも隠されている。

これからも筆者は迷うことに迷わない気持ちで彼女の解明に何度でも挑むつもりだ。