2018-01-01から1年間の記事一覧

グリッドマン最終回の実写パートが許せない

それまで積み上げて来たものが最後になって崩れ去ってしまう、それがアニメ『SSSS.GRIDMAN』最終回のラストの演出である。 その実写パートは視聴者を驚かせるためなのか、特定のメッセージを伝えるものなのか判然としないが とにかく不要なものとしか思えな…

ついぞ特撮を理解することが出来なかった

アニメのフィクションと実写のリアリティの悪いとこ取りしたものが特撮である。 子供時代からいつの間にか興味を失い全く観ることが無くなった理由、大人となった現在なら分析することが可能かもしれない。 1.現実から受ける制約が強く、描こうとするフィク…

内と外の未開 アニメ『転生したらスライムだった件』プロローグ感想

TVアニメ『転生したらスライムだった件』 オープニング映像https://youtube.com/watch?v=yQjsdbbJcuk 寺島拓篤インタビュー|『転スラ』OP曲「Nameless Story」への想いとは?https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1538034028 寺島拓篤さん作詞…

仮面の笑顔 援交キャラ=東山奈央さんの理由を考える

毎年ランキングが公開されているが、どの年も東山奈央さんが驚異の専有率を誇っている。 東山奈央さんと言えば援交キャラ、援交キャラと言えば東山奈央さんという程に両者は強固に結び付いている。 なぜ彼女の演じる明るいキャラクターが援交女子に見えてし…

マネタイズされるオタクの時間

何度も同じアニメ作品を見返したり仲間と作品の感想を語ることは、経済活動とは言えない。 そうすることで金銭が発生しない、つまり「消費」が行われないからである。 しかしオタクにとってその経済的に無為と思われる時間こそが、彼らにとってはかけがえの…

人生に刻まれるスコア

オンライン対戦ゲームのプレイヤーは、勝率やレーティングを気にするものである。 この数値の上下に快感を覚えそして怒りに奮え、自分は元よりチームメイトや敵プレイヤーを巻き込んで日々様々な激しい感情体験を味わっている。 ゲームがインターネットで繋…

セクシャルな演技を求められる女性声優は臨界点を迎えている

原作と比較してマイルドな表現に変更されている最近のアニメを見て、 昔より厳しくなった規制の存在を認識するのである。 視聴者と社会への影響に配慮してますます拡大していく規制に関する問題提起も必要ではあるが、 そんな規制を他所に昔より過激な表現に…

『WORLD'S END』 が仲立つもの

セブンスシスターズ WORLD'S END https://youtube.com/watch?v=J6gRF7WLlA8 セブンスシスターズの『WORLD'S END』は、彼女たちの絶望の未来を予期した曲である。 彼女たちの曲には新旧アイドル論ともいうべき哲学があり、その文脈で解釈することが可能なので…

セブンスシスターズ『SEVENTH HAVEN』解題

Tokyo 7th シスターズ、通称ナナシスは楽曲のレベルの高さが持つポテンシャルを有望視されながらも未だ花開くこともなく 長い雌伏の時を余儀なくされている音楽アイドルコンテンツである。 作品内にセブンスシスターズというグループがある。 設定では人気絶…

子供の「好き」に後ろめたくなった

キッズが描いた「グリッドマン」の謎の新キャラhttp://onecall2ch.com/archives/9253105.html 掻い摘んで説明するとSSSS.GRIDMANを観た子供が自分でオリジナルキャラを創作し、 その熱意に応えた公式のアニメーターの斉藤健吾さんがそのキャラをリファインし…

声優事務所には声のラインが流れている

声優事務所の運営者は規模が大きくなるほど多くの声優を抱えたいと考えている。 しかし何も条件を考慮せずに新人を採用するわけではない。 採用にあたっては特徴のある声質や本人の資質に加えて、作品で演じられる人物の型を念頭に置いているだろう。 大手事…

愚かしい者たちへ告ぐ

我らオタクが愛する二次元の領土は侵攻の危機を迎えている。 侵略者は、その性に纏わりそして自ら克服できなかったコンプレックスが聖痕と化した者たちである。 スティグマを癒やすのは他者への攻撃のみである。 その結果、我々オタクは彼らの攻撃対象として…

ネットの創造主

彼の立場と行いは神のそれに似ている。 一人で創造する自由には喜びと恐れがある。 まずは壮大な構図があり、その設計図により世界の輪郭が定まり内部が構成される。 綴る過程は単なる作業ではなく、具体的に表すことで世界と細部をより精緻なものにする工程…

『SAO』救う命の変遷

TVアニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション』がもうすぐ放送されるが、以前からこの作品における「命」の扱われ方が気になっていた。 主人公キリトが救おうとした命は、ある意味で段階を踏んでいると気付いたからだ。 序章のアインクラッド編では…

言葉通りの日常

2018年冬にアニメ『スロウスタート』が放送されていたが、筆者は完全にスルーして視聴していなかった。 今からその理由を振り返ってみると、無意識に量産型日常系萌えアニメだと先入観を持ったからに違いない。 先日全話視聴したのだが、単なる日常系とは毛…

奈須きのこは死んだ 

アニメ『Fate/EXTRA Last Encore』は、全く楽しめなかった。 Fate原作者の奈須きのこがストーリー原案からシリーズ構成まで務めるということで、多くのFateファンが期待していた。 しかし、いざ出来上がった作品を観ると設定が難解で理解しがたく、キャラク…

聖地巡礼から追体験へ

好きなアニメのキャラクターたちの跡を辿りたいと願った場合、オタクが行っているのは 作品の舞台になっている各所を巡る聖地巡礼である。 名所を巡ることで作品の世界観を共有し、キャラクターの心情に想いを馳せる試みだ。 しかしそれは客観的に見ると、空…

KADOKAWAの漫画読み放題サービスに思うこと

マガジン☆WALKERhttps://magazinewalker.jp/ 単純に凄いとしか言いようの無いサービスである。 ワンコインで30冊以上の漫画雑誌が読み放題で、漫画読みにとっては非常に有り難いものだろう。 大半がKADOKAWA発行の漫画雑誌で、他社が提供する読み放題サービ…

創作の根本を分業化してきたエロゲは滅んでほしい

原画家とシナリオライターが複数担当制のエロゲが売られ、それがユーザーに認められている現状が全く理解出来ない。 違う人間がキャラクターデザインとシナリオのような創作の根本を担えるとはとても信じられない。 創作においては、複数の人間が一人に完敗…

オタクの時間と卒業

時間とは自分の中に自然と生まれる資源でありながら、貯めることは不可能で 自分でコントロールしないと消え去ったり他人に支配される性質を持っている。 オタクといえど社会人となり人生上のイベントを経るうちに可処分時間は減っていく。 以前と違ってアニ…

歩の意地 アニメ『アンゴルモア元寇合戦記』前半感想

放送開始当初ノーマークだったが、今では毎週の放送が楽しみで仕方がないのがこのアニメである。 鎌倉時代の元寇に立ち向かう対馬の人々を描いた作品で、当然時代劇のような古めかしい絵柄や演出をするものと思っていたが 現代風のスタイリッシュなそれと組…

原典への依存

埃を被っているような有名な過去作を元にした派生作品を、アニメやゲームなどで見かける機会が増えてきた。 同じく歴史及びその構成要素がモチーフとなっている作品も増えている。 共通するのは既に存在したものを題材にしていることである。 しかしながらそ…

我々の中の声優アンチ

攻撃材料を見つけるために声優の言動をチェックしアンチ活動に虚しく勤しんでいる存在、それが声優アンチである。 彼らなど存在しない方が声優業界やアニメ業界のためだが、 彼らの有り様が我々声優ファンの心の在り方に通じるのではないかと考えると存在意…

コミケの業火

例年通りあと少しで夏のコミケがやってくるのだが、今年はそれを取り巻く状況が少し変化している。 先月から続く猛暑は日本人の健康や命を脅かしている。 気象庁長官でさえ災害と認識せざるを得ないほどの異常事態である。 コミケも東京五輪や甲子園に対する…

物語構造による幼なじみが負ける理由

好きな相手と幼少期を共に過ごしたことは、恋愛において大きなアドバンテージである。 最近の漫画やアニメでは、その有利性を活かせず主人公の愛を勝ち取れない幼なじみが後を絶たない。 幼なじみが抱く恋愛感情は友情の延長上にある。 想いが燃え上がり独占…

擬人化の魅力

筆者としては創作者のネタ不足に駆り出されているように感じてしまいあまり肯定していないのだが、 オタクの間では擬人化がジャンルを確立するほどに持て囃されている。 古くは国から刀、そして最近では銃や細胞までも擬人化され人気を博している。 今回は擬…

オタクに声優の交友関係は難しい

聴いている声優ラジオが回が進むにつれて、パーソナリティ同士の関係に距離が生まれて不思議に思う瞬間がたまにある。 男女の声優がペアの番組で、それまでは女性声優が男性声優を君付けで呼んでいたのに ある時を境にさん付けで呼び始めて、リスナーとして…

バンドリのバンド形式は声優オタクには辛い

アニメで低迷しソシャゲで復活したBang Dreamというコンテンツがある。 アニメとソシャゲとライブから成るコンテンツではあるが、バンドの各メンバーである声優が演奏に関して担当が固定化しているのが特徴だ。 アニメやソシャゲでは各メンバーに焦点が当た…

待たれる大日本"二次元"帝国の樹立

ゲームを除いて二次元コンテンツのトップの座に君臨する日本だが、少子高齢化と経済成長する近隣国の影響を受け これから先はその座を保ち続けるのは難しくなるだろう。 海外で生まれるあらゆる二次元コンテンツを支配し管理下に置こうとする野心を持つ個人…

宣材化するアニメ

アニメは文学であり独立した表現媒体である。 自らの意思で表現することを放棄してしまうと、それは他者を宣伝するPVに堕すだろう。 兆候はアイドルアニメとソシャゲ原作のアニメにあった。 自転車やキャンプなどに見られる、アニメが自ら見事に表現しきった…