現在声優の立花日菜さんの人物批評を執筆中なのだが、今回はその彼女の置かれた状況を考察して副産物的に生まれた
アイドルコンテンツと声優の関係の記事である。
ラジオを聴いて興味を持ったものの、立花日菜さん自体よく知らず彼女の人となりを深堀りして行くうちに
交友している何人かの声優の名前が出てくるが、もちろん彼女たちの存在も知らない。
彼女とその周辺に関して知らない事尽くしであるが、これは単に筆者が新しい世代の新人声優に付いていけなくなったことだけが原因ではない。
彼女たちは既にいくつものアイドルコンテンツで役を貰っており、それなりに十分な経歴は積み重ねている。
要は、アイドルコンテンツに関心が無いオタクにとっては未知の声優だったという話なのである。
一昔前と比べるとアイドルコンテンツはオタクが追うには大変なくらい増加している。
声優事務所と新人声優にとってはメリットがあるアイドルコンテンツだが、
それはオタクにとっては新人声優が無名の役から成長する過程を見る機会を失わせた元凶である。
アイドルコンテンツだけの存在に留まっていた彼女たちもやがて一般アニメに出演してくるのだが、
新人としては初々しさを欠いており、そして既に少なからぬ経歴も持っているので
彼女たちをよく知ろうとすれば予習が必要になるのである。
それは一般アニメを対象とするオタクには負担で、遠慮なく言わせて貰えば面倒臭い。
新人声優の売り出し方がアイドルコンテンツを経由する流れが定着するようになると、
従来のオタクとしては積み重なり続ける「宿題」に暗澹たる想いがするのである。