#clip いつの間にかKADOKAWAアニメがまともになっていた

今期、完全にダークホースであろうアニメ『世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する』を筆者は堪能している。

作品全体に制作者の美意識が行き渡っており、作画に品があり

演出も遠慮せずその作画を贅沢に活かす方向性である。

転生前の主人公が初老というのも、転生後の少年にしては一見似つかわしくない

理知的な外見と博識と頼もしさに説得力を持たせているのである。

つまりなろう作品発のアニメに見られる主人公の無双っぷりに興が醒めるということがない。

主人公が転生前後で自己に求める「人間らしさ」の違いが見どころでもある。

 

しかしなぜこの作品の制作に異常に力が入れられてるのか分からないが、スニーカー文庫が原作で

KADOKAWAが製作委員会にも入っているアニメと知って隔世の感を覚えた。

 

昔はKADOKAWAアニメと言えば糞アニメの代名詞だった。

作画は酷く、謎の10話縛りもあった。

他の出版社よりも原作のレベルも低く、アニメ業界の端にいるような存在だった。

その時代は長く続いたが、今ではアニメ業界に多くの高品質の作品を提供する主体となっている。

 

滑らかで気付かれにくい変化がいつの間にか起きていたのである。