対戦ゲームの戦場に投じられるユニットやウエポンに差がなく平等と言うのは幻想である。
平等に見えるのは開発者がリリース前には入念に、その後もプレイヤーの戦績や意見を踏まえて
性能や能力をアップデートで調整しているからである。
特にリアルの武器や兵器をモデルにしている作品で調整が行われると、現実とゲームが乖離しプレイヤーとして興醒めすることになるが
それでも開発者はバランスを取ることを辞めたりはしない。
操作対象である各ユニットやウエポンに差が無いことは、プレイヤーの公平性への配慮だと考えているからである。
プレイヤー側も第一にゲーム世界の参加者として平等に扱われることを願っているのである。
ゲーム世界で纏うアバターの平等は、そのプレイヤーの人権を保証する手段である。
しかしバランスが尊ばれるのはこの段階までである。
プレイヤースキルというゲーム世界で絶対的な価値を持つ実力を、
他のプレイヤーとの間で競うことが至上の目的となる。
アバターがバランスし人権が確立した上で、プレイヤーの闘争が始まるのである。