アニメをSNSで実況しながら視聴するという現代ならではの新習慣を筆者は好まない。
それはアニメを鑑賞しているのでは無く、イベントとして消費しているからである。
SNSでの即座の発信は反応であって、解釈では無い。
よって視聴で得られるものは感想であって、理解と呼べるものではない。
時間の経過で散逸してしまうものしか残せないとなると、永遠にアニメの受容が浅くなることだろう。
せめて初回は自分の中で受け止め、咀嚼し解釈していくのが従来のオタクだったが、
SNSの登場は新たなアニメの接し方を生んでしまった。
また声優などの制作関係者の反応を伺いつつSNSで同時視聴する在り方も警戒している。
言うまでも無いが、制作関係者は作品に接するのは視聴者と違って初回ではない。
彼らは既に制作に携わった上でのSNSの発信なので問題ないが、
視聴者が作品に接する回数の違いを改めて認識しているのかのは疑わしい。
それぞれの『初めて』は、SNSでの発信でしかないということは忘れないでおきたい。