第2期『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』4話感想

この回は最初の視聴が本当に苦痛だった。

話の前後が途切れていたり、雑な繋ぎ方が余りにも多く拒絶反応が収まらなかった。

しかし2回目以降の視聴では割と見られる代物になっていた。

ただこれは筆者が無意識に作品外の要素でストーリーを補完したからだ。

視聴者の助けをもってやっと完成する今話の欠陥を見ていこう。

 

話の筋は良いのだが、その展開の仕方に問題がある。

宮下愛という完璧な太陽みたいな存在が、他人の影を作るプロットは素晴らしい。

しかしそれに気付いて落ち込んだ愛が、果林とのやりとりで立ち直る描写が急過ぎて無理がある。

まさかファンの奪取をめぐる対立が愛の翻意のキッカケになるとは思わなかった。

 

結成されたDiverDivaの、メンバーが相互にライバルであるコンセプトも描かれず放棄されてしまった。

ライブの何を見て、美里は果林へのライバル宣言をしたのか全く分からなかった。

 

愛が思い付いたオンラインライブの試みは、本来大きな可能性を秘めていた。

違う場所にいる愛と美里を繋げて、更にその先のファンに繋がる過程を楽しみにしていたのだが、

それも描かれることは無かった。

オンライン配信が場外にいた美里をライブ会場に導くだけの装置になっていた。

 

1話に収めるために中途半端にしか描けないことは完全に省略することを選んだ製作者の意図さえも感じた。

製作者の都合を考慮して視聴するアニメオタクなど例外なので、筆者も当然不満に思った回となった。