第2期『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』13話感想

ライブ回として独立しているような最終回を観て、アニガサキはアニメファンからラブライバーのものになったのかと慨嘆した。

これまで描かれてきたファンとスクールアイドルの絆の集大成の場が、

スクールアイドルフェスティバルと今回の単独ライブの2つに散らされてしまって

結果として両者とも中途半端になったように思えた。

前者が作中のファンへ、そして後者が現実のファンへの応援の恩返しとして設けられたのだが、

そのリアルへの働きかけには筆者は抵抗を覚えた。

これではアニメではなく、ラブライバーのファンアイテムではないかと思わせたからだ。

 

高咲侑の存在も際立たせすぎで、応援する彼女の背中を見ていたかったのだが、

こちらを振り返ってリアルのファンの実像になってしまったのも中々受け入れ難い。

ファンが報われることは、その結果まで描写するべきではなかった。

 

全員曲はグランドフィナーレを飾るに相応しい出来で、虹ヶ咲のラインナップにまた一つ名曲が加わった。

エールソングではありながらメロディーがどこか物悲しさを感じさせ、

元は同じ場所にいた離れた人を応援する歌詞にも聞こえて胸を締め付けられた。

作品の本当の終わりを告げるような曲でもあって、2期の出来に関しては色々言いたいことはあるが

この3ヶ月筆者の関心を注ぎこんだアニガサキがもう観れないと思うと虚しい気持ちになった。