第2期『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』8話感想

期待していたアニガサキ2期なのだが、「中身が伴わない理想」を何度も見せられて落胆することが多い。


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侑が1期の最終回で披露した曲の歌詞は、各キャラに対応してカラフルであるように

彼女がスクールアイドルにときめいて作ったものである。

引き換え今回の曲の歌詞は侑のイメージカラーの黒一色で書かれていることが示すように、

彼女が自身でときめきたいというのが動機になっている。


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あくまで高咲侑を典型としているが、ファンの一人ひとりがスクールアイドルと結び付いている作品のテーマが描かれたはずである。

まるで高咲侑の当番回かつ最終回のような集大成の回なのだが、残念ながらそれに相応しくない内容なのである。

 

批判されるべきは高咲侑の悟りが孤独だったことである。

同好会メンバー全員で侑を励ますことはあるが、スクールアイドルに仲間として並びたいと悟る過程に立ち会っているのはミアのみである。

勿論これまで侑とスクールアイドルの関係の描写の蓄積はありすぎるくらいだが、

今回侑が一人置き去りにされてしまった印象は否めない。

しかもその過程がランジュにも見えないわけで結果として侑の提供する曲がいきなり出てきた印象になって、

何故ランジュが敗北を認めたのか説得力が無かった。

侑とスクールアイドルの絆の強さは認めただろうが、侑が同好会に欠かせずメンバーと同等な存在だとは

今回の構成ではランジュが納得したとは思えない。

 

高咲侑の回として見ると不満だが、ミアの当番回の前半とするならば良い出来になっている。


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侑の作曲に協力したことは、間接的にミアが誰かのために曲を作ったということである。

課題に応えるために義務的に作曲するこれまでの姿勢から

大幅にスクールアイドルへの道を歩んだ観があり、次回への伏線として十分効くはずだろう。