彼方を物語の中心の持っていく製作者の強引さは視聴した誰もが感じたはずである。
物理的な時間によって遠からず同好会を離れる運命にあって、
ラブライブ予選出場の重責に悩む妹を近くで見守り、
スクールアイドルと応援するファンを結び付け、
侑と歩夢に示唆を与える役割を請け負ったのが彼方である。
しかしその彼女に立て続けに相談者がやってきてしまう稚拙な構成を、まさかアニガサキで見られるとは思わなかった。
夢へ歩み出した他校のスクールアイドルを応援することが、
これから夢に歩み出そうとする侑と歩夢にも当て嵌まる展開は本来感動的だったはずだ。
夢に向かって歩む者たちは同じ場所にはいられない、その悲しい事実を前向きに肯定して捉えていこうとする今回のテーマが、
その骨組みだけが見えて肉付けが足りなかったようで残念に思えた。