【TVアニメ『ラブライブ!スーパースター!!』ED主題歌 第2話ver.】
https://youtube.com/watch?v=A1bleJVhZeY
このEDを観て絵コンテと演出を務めたアニガサキの監督河村智之さんは、とてつもないJKフェチだと確信した。
そう言うと語弊があって失礼かもしれないので、カワイイ女の子が好きで好きで仕方がない性向があると言い換えてもいいだろう。
このEDが今年のあらゆるOPやEDの中でも最高の出来だと断言出来る理由を語っていきたい。
まず、一人ひとりをフォーカスする映像から始まっていくが、レンズによってファンと彼女の関係性を語っているのが素晴らしい。
つまりカメラマンに見立てたファンと彼女の関係性が語られているのである。
親密であるが独占しているわけではない視点だからこそ彼女たちの存在は開放されていて、
逆に一人ひとりのファンが親近感が持てる映像になっている。
自分(彼氏としてでは無い)の彼女の魅力を多くの人に伝えたくて撮影しているというシチュエーションである。
引き立て役のカメラマンを惑わしかねない『個影目線』を時折彼女たちが投げかけてくれるのが
視聴者としては堪らないところだろう。
この間にも監督のフェチシズムは発揮されている。
筆者は勝手に『河村アングル』と呼んでいる(アニガサキでも用いられた)が、直接見えると下品になりかねないものを
アングルで回避させることで品良く見せつつやはり想像の中では見せているような手法である。
カワイイ女の子は奥歯まで見せたいという意気が垣間見える。
そしてこの主人公がこちらに流し目をくれて駆けるカットでもって、彼女たちは視聴者との一対一の関係を離れる。
ここからは彼女たち同士の関係が描かれていくが、サビに入る一連の絵コンテはアニメーター泣かせだったに違いない。
上方からのアングルでフルに立体を動かし服の皺も自然な動きを見せる最高難度の作画をしたアニメーターには敬意を払いたい。
それ故にサビに最高にマッチして凄く見応えのあるカットだった。
そして最後は四季を巡る校庭のシーン。
振り付けとも言えないただの身体の揺らぎでメンバーを誘いまた誘われていく過程は、
彼女たちの共感と同調の緩やかな結び付きを今後の物語に予感させるものである。
また、四季毎に変わる服の着こなしでファンを堪能させる作りである。
カワイイ女の子たちには密着させたいということである。
短い映像ながらもキャラクターがきちんと人として描かれているので、結果的に時間当たりの情報量が多くなっている。
今回のEDでもって、アニガサキに続いて素晴らしい映像作品を残してくれた河村監督の手腕が本物だと再確認でき、
そしてアニガサキの二期にも期待が高まったのである。